2015年8月17日月曜日

クッチャロ湖キャンプ場と浜頓別温泉

クッチャロ湖キャンプ場

オホーツク紋別空港から海沿いの国道を北上すること約100キロ。浜頓別は稚内に至るドライブの中継点に位置し、温泉とキャンプが同時に楽しめる施設があるので迷うことなくここで一泊させていただくことにした。

羽田空港の保安検査でキャンピングガスを没収されキャンプ場での食事に若干の不安があったが、幸運にもアウトドア用品も扱うスーパーマーケットに巡り会いキャンピングガスと食料を買い込むことができた。これでキャンプ場での食事には支障がなさそうだ。

途中、サロマ湖と興部町に寄道。オホーツク海を臨むドライブにエアコンは不要で、窓を開けて受ける風が涼しげに私たちを迎えてくれた。東京の距離1キロは横浜の5キロ。東京の1キロは北海道の10キロ。そんな車中での会話のなか、窓からの景色は、あたり一面に広がる草原と牧場。道路の巾もゆったりと作られていて車の走るスピード感覚も内地とは異なり、60km/hで走っているつもりが80km/hは出てしまうといった具合だ。

⚫︎牛と海そして草原 生まれて初めて見るこの景色はまさに異国情緒



●麦畑 生まれて初めて見るこの景色はまさに異国情緒


初めて北海道の地を踏む息子、はじめは初めて見る車道境を示す矢印に興味津津。雪国ゆえの事とは理解できるが赤色と黄色があり、違いを質問されるが正直よくわからない。信号機は雪が信号機の上に積もらないように配慮されているのか、もしくは制限速度表示もない国道ゆえ、スピードを出すドライバーが多いため安全を配慮してかわからないが信号機は全て縦型で勿論赤灯が上にある。北海道はまるで異国。私もなにを隠そう僅か半年前に初めて北海道を訪れたばかりの北海道初心者である。

クッチャロ湖のキャンプ場には夕方の6時頃に到着。日が暮れるまでにキャンプ場で借りたテントを張らなければならない。テントはテント内で直立できるほどの高さをもつ大きさでファミリー向けの5人用といった具合でかなり大きい。このような大型テントは当然今まで張ったことがない。正直、小型のテントでさえ前回の海外旅行のチリ、パイネのトレッキングで人の手を借りて張った経験しかない。学生時分からテントを張ったオートキャンプ、山中のテントには興味はあったが時間と金に余裕がなく、これらの活動は将来の楽しみに取っておいたもののひとつであり、なにを隠そうまったくのキャンプ初心者である。





浜頓別温泉 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
◉北海道枝幸郡浜頓別町クッチャロ湖畔〔ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉〕

見馴れた褐色の湯の浴場は平成の世に作られたいたって平凡な公営の温泉浴場「はまとんべつ温泉ウイング」はクッチャロ湖湖畔に建つファミリー向けのホテル併用温泉である。夏休み期間中とあって道内からのファミリーを中心とした多くのお客さんは浴場内で夕飯前後の湯を楽しんでいる。

併設されている湖畔のキャンプ場の管理はこちらで行われていて、秋の気配がする肌寒い陽気といつの間にか寒がりになっていた子どもの体調も重なって毛布を一枚レンタルした。キャンプ場は広いこともあり人はまばらに見えるが数えるとそれでもしっかり30人はいた。車、バイクそして自転車と交通手段は様々だ。決して広くはない浴場にも30人近くの人が所狭しと広大な北海道にしては少し密度が高い。

空が臨める露天風呂でもあれば人口密度もさほど気にはならなくなるものだがそれも無く期待も半減される。そんなことはおかまいなしに子どもはこれから入る湯舟を前にニコニコはしゃいでいる。動く速度も子どもらしく小走りだ。そんな姿を見ていると湯の質は二の次。父親として子どもと旅行できる喜びを噛み締め湯舟に浸かる。

浴槽にゆっくり浸かり右手で湯を揉む。その感触に驚く46才。見事な弾力性に富んだ湯で素晴らしいヌルヌル感。これは恐れいった。完璧にやられた。いたって平凡な湯と思いきや、口元が緩む。薄口醤油で作ったタレのような絶妙なトロミは浴槽に浸かる老若男女がまるで中華丼の具に見えてきた。

今夜はキャンピングガスでマカロニを茹でミートソースを加えてあたためる。そしてワインと乾き物、スナック菓子で一杯。締めはカップ蕎麦。帰宅したら自炊メニューの中華丼に副題として「浜頓別温泉タレ」を付記しよう。中華丼のたびに思い出す温泉は驚きも加点され堂々と星5つとさせていただく。北海道の温泉恐るべし。

⚫︎倒壊寸前のファミリーテントは強風にあおられながらも朝までこらえてくれた




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