2015年2月8日日曜日

札幌円山ゲストハウスつむり庵

▪️廃止直前のブルートレイン北斗星の切符の取得は困難を極める。5年前に長男坊の5歳の成長を記念して石川県の金沢にちょうど2月の冬、二人で旅行に行った。金沢を選んだ理由は、

廃止直前のブルートレイン北陸に乗車する事
②スキー体験をさせる事
③加賀にいる学生時代の陶芸家の友人に会いに行く事


▪️今回も5歳になった次男坊の成長を記念して旅行を計画。北海道を選んだ理由は、

①廃止寸前のブルートレイン北斗星に乗車すること
スキーを体験させる事
③札幌雪祭りに行く事
④SLに乗る事

出発1週間前にヤフーオークションで都合の良いチケットに出会いすぐさま落札。割高だがいたし方ない 。ここまでは順調だったが札幌での宿が全く取れない。一泊2万円、3万円の高級ホテルは別として出稼ぎ労働者が寝起きするようなドミトリーから安宿、ユースホステルと全滅だ。世界から200万人の来場者があると聞く。札幌泊は断念か。。。電話すること10数件目、開業4年目のゲストハウスのベッドが1つだけ空いている。これは良かった。5才の次男坊と一緒に寝ればいいのだ。最悪のケースはこうして逃れることができた。

⚫︎ツードームは雪遊びができる札幌雪祭りの第2会場



ゲストハウスつむり庵は札幌大通りから歩こうと思えば歩ける距離の札幌円山公園の西に位置している。滞在2日目は案の定、市電の西15丁目から日がくれた雪道の中、なんなく歩いて帰ることができた。問題のベッドは幸運にも3泊中2泊は別々のベッドで寝ることができた。ゲストハウスの特長だが細部はその時になってみないとわからないところがある。

若い女性がオーナーで建物内は清潔すぎるくらいのところがあるが、我々を除いたゲストは全て外国からのお客さんということもあり堅苦しさは少ない。最終日にドラム式洗濯乾燥機を使用させてもらったが乾燥後の仕上がりが抜群に素晴らしい。初体験ということもあるが普段ペシャンコの肌着が本当にふっくらと別物のように仕上がっているのだ。経費はかかるだろうがドラム式洗濯乾燥機は素晴らしい技術だ。

⚫︎人なつっこい泉は「おまえ誰?」と外国人だろうが誰にでも話しかける

2015年2月6日金曜日

さよならブルートレイン

子供時分からこの時期のニュースを見るたびに一度行ってみたかった札幌雪祭り。ようやくめぐってきた人生折り返し後のこの機会。最愛の子どもたちの一人、5才の次男坊と廃止間近にせまった上野19:03発のブルートレイン「北斗星」に乗り一路「札幌」へ。



北海道新幹線開業に向けた青函トンネルの工事が必要とやらで3月14日を最後に運行を取り止める。そんな時期にこの車両に乗車している人達にビジネスの人は勿論、純粋な旅行者は数少ない。一眼レフのカメラ持参率は少なくても50%以上で、平日の出発もあってわたしには無縁のサラリーマン定年退職後の60歳前後の世代の方々が案外多く乗車されていた。

全11輌車を見渡したかったわたしは出発1時間後位で座席指定のある進行方向後ろの2号車のB寝台車から前方の客車へ向かう。ちょうどその中間あたりにロビー車と呼ばれるソファーがあるフリースペース車両があり、車窓から見える通過する駅ホームに立ち並ぶ帰宅電車を待つ人々に少しの優越感を感じながら自己満足している人々でごった返していた。その合間を縫って歩いて次の車両、食堂車へたどり着く。少しためらいながらもその食堂車と書かれた入口の引戸をゆっくりと少しあけて覗き込む。やはり食堂車は満席で照明が少しだけ暗い気がした。少し改まった雰囲気でデーブルライトにワイングラスをかたむけてディナータイムを満喫している人々とその対応に追われているウエイターでその食堂車は他の者の侵入を拒んでいるような気がした。客車前方に行くにはその空間を通過し、また数分後に戻ってきて再びそのテーブル脇を通過することで、その勇気はいまのわたしにはなく、素直に前方の客車への移動は諦めた。そして再び人混みのロビーカーを縫って帰るその途中、少し興奮した様子で首から大きな一眼レフカメラをつり下げた60歳位の男性に気をとられる。その男性は同じような境遇の人達に向かって大きな声で語っている。あれではロイヤル(前方の車両にあるグレードの高い個室がある車両だろう)に行けやしない。まったく理解できないとの趣旨の事を語っている。いい大人がまるで子どものように我を忘れ夢中になっている。一般常識の無いオタクジジイ我慢しろよと思う気持ちは僅かばかりで、どうしてどうしてまだまだ本気になれる物しっかりと持っているその心に大きく揺さぶられた。彼等から見てまだまだ若いわたしがこんな物分かりの良い人ではいけない。そんな気持ちにさせてくてた所謂撮り鉄の人生の先輩方であった。
⚫︎午前4時の青森駅で機関車交換作業に車内から曇りガラス越しにその機関車のトレードマークを写真におさめる人々でごった返す1号車の最前列
曇りガラス越しに見えるうっすら赤く見える部分が機関車で青く見える部分がそのトレードマーク

気がつけばその列に並んでいるわたしがいた

2015年2月2日月曜日

トータス温泉⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

山梨県甲府市中小河原町〔炭酸水素塩泉〕

JR身延線の甲斐住吉駅近くの国道20号線と精進湖に至る国道358号線との交差点そば。貸自転車のサイクリングも甲府駅から少しずつ距離を稼ぎ、直線で約4キロの距離まできた。この辺りに温泉が、、、と辺りを見渡しているとトータスマンションとの看板を発見。まさかトータスとは地名ではあるまい。すぐさまマンション裏手の北側に自転車で向かうとありましたありました。ちょうどトータスマンションの建物の影の部分にひっそりと建つトータス温泉。見つけました。
⚫︎トータスマンションの裏の日陰にひっそりと建つ“トータス温泉”

受付で昨日も来たお客さんが“今日はゆっくりするよ”と昨日の日曜日の混雑ぶりに受付の昭和の婦人に音をあげていた。トータス温泉の休日は混雑するようだ。これは期待が膨らむ。

湯は薄い茶褐色で鉄錆臭+石油臭+硫黄臭の仲良しトリオだが全体的に濃度が低いマイルドな味わいだ。しかし加えて海に近い地域でよく出逢う塩味が見事にブレンドされていて重厚感があり、まことに素晴らしい湯だ。露天ではその湯の素晴らしさを万民にアピールするための大きな掲示板が大学教授のメッセージといった形で説得力のある地層の断面概略図付きで書かれている。しかし表現が少し誇張されすぎで個人的には良い意味でのB級感が歪めない。


月曜日の午後だが常時5〜6人は入れ替わり客が絶えない。内湯のタイルには上等な温泉の証である茶褐色の湯の成分が薄っすらと付着している。やはり毎日のように温泉に入れば身体も茶褐色に変化していくだろうか。。。湯温は露天を含め“あつ・ふつう・ぬる”に対応した3つの湯舟で満足することができる。なぜ“トータス”という名かは聞くことができなかったが親族経営であることは間違いないであろう。こんな家庭的な温泉銭湯がいつまでもあり続けられることが未来の良い日本の姿のひとつだとつくづく思う。
⚫︎地層の断面概略図を露天風呂に浸かりながら眺め、もの思いにふけると40分が経過していた


吉田うどん

⚫︎肉うどん 500円 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️「うどん旭」

山梨の郷土料理。富士吉田市の吉田をとって吉田うどん。
硬めのうどんは硬めのご飯好きにはクセになる。スープも出汁が見事。
昼時の甲府市内のお店はお客さん30人位をウエイトレス1人で切り盛りしていた。

つつじがさき館跡(甲斐)


⚫︎初めて出張先で迎える朝のホテルからの景色は富士が見える

月曜日の朝10時頃の冬晴れの武田神社には思ったより多くの訪問者があとを絶たない。さすが甲斐山梨の戦国武将が神としてまつられているだけはある。武田神社というよりはつつじがさき館跡と聞いた方がより歴史を感じ、武田家の歴史が脳裏をかすめおもわずベンチに腰掛け時を忘れる。

JR甲府駅から北へ一直線の参道は2キロぐらいあっただろうか。緩やかな上り坂がひたすら続く。四十後半にさしかかった足腰はビジネスホテルのレンタサイクル(ママチャリ)もあり途中休憩を必要としていたが踏ん張りなんとか鳥居までたどり着いた。長男坊と昨年富士山麓へ雨天の中、道に迷いながらも自転車で登りきった事を思い出す。

⚫︎武田神社から南へ一直線にのびる参道途中には山梨大学がある

甲府盆地は北に遠く秩父山地まで山が連なり、西は南アルプスがそびえ一番雪が濃く見える北岳が堂々とそびえ立つ。路がつながるのは北西へ信州への路と南へ駿河への路。当たり前のことだが信玄が戦った相手の理由がわかった。隣近所と仲が悪いのは今に始まった事ではないということか。子供時分から気になっていた鉄道の中央本線がなぜ塩尻まで北上し再び南下してしていく理由がいまはじめてはっきりと解き明かされたような気がする。

⚫︎西には近い将来の夢、南アルプスが堂々とそびえ立つ。

今朝の新聞一面記事はゴトウケンジさんが中東の過激派集団に殺害された事を報じている。武田神社の本殿で冥福をお祈りした。過激派集団はたまたまイスラム圏に属しているだけでイスラム教が危険な宗教でないことは万人が心得ていることだ。日本は幸せなことに島国であるため、隣近所が海を隔てある単一民族国家であるためほとんど内戦というものがあり得ない。もう十年も前になるだろうか、日本一億二千万人総中流階級ともてはやされた。今たまたま本殿前でシルバーマダムのサークルだろうか。20人程度で君が代を合唱している。君が代は国歌。国歌に非ず。。。適度な距離がありグローバル社会の現代、経済問題を除いた近隣諸国との争いは日本の過去の過ちの償いと海洋に浮かぶ小さな島の領土問題程度に過ぎない。ある意味とても幸せなことの証してあると思う。そして今のわたしである。週末しっかり働き、1月は年末年始の休暇以来休みがないといっても、月曜日の朝から一人のんびり出張先で観光地めぐりとは誰に聞いてもとても幸せなことである。

⚫︎うっすら雪化粧の本殿屋根は入母屋造り

2015年2月1日日曜日

遊亀温泉⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

◉山梨県甲府市 〔単純泉〕

一路「遊亀温泉」へ!
湯村温泉郷から地図を頼りに約30分の自転車こぎ。
街路灯もまばらな住宅街の奥に建つ遊亀温泉の遊亀はどうやら地名らしい。

自転車に鍵をかけ早速、戸をくぐり脱衣場に入ると「いいにおいだ」。湯が正真正銘の温泉であることは疑う余地も無い。湯は茶褐色で鉄錆臭+石油臭+硫黄臭の仲良しトリオ。水栓金具や浴室のいたるところが温泉エネルギーによって茶色に染まっている。これは上等品の証だ。もう気分は最高潮である。

浴室では延べ10人位の年配の方が湯を楽しんでいる。浴槽に目をやると湯出口にはカップが置かれている。これは正式な飲料可のサイン。堂々とコップに温泉を注ぎ軽く一口含んだ。温泉では飲料可のサインがなくても口に含んで味見は欠かさないが、カップが置かれている分、さらにもう一口軽く飲み込んだ。確かにうまい。高貴なお茶っ葉があったらこんな味だろうか。これは身体によさそうだ。ペットボトル持参の旦那も目につくので是非再訪時には水筒持参で来なければならないだろう。

桶の音だけが響く浴室の雰囲気が一変したのは刺青の男たちが入ってきてからだった。30代の若者が60代のボスの背中を流す。湯舟の中では自然に会話が弾む。一般社会人の奥歯に物が挟まったような物の言い方に慣れている現代人には歯に衣着せぬ物言いがとても新鮮で楽しく聞こえる。反社会的な集団と指を刺される人たちは、じつはとても人間的であることは間違いない。

子どもの頃に銭湯に行けば必ずいた刺青の男。昨今は「入れ墨お断り」の紙が堂々と貼られているスーパー銭湯ではまったくお目にかからなくなってしまったし、首都圏の銭湯でももはや珍しい存在だ。湯上りの脱衣場では出入口の引戸の調子が悪いのを見つけるとすぐさま引戸を吊り上げ、レールにしっかりとはめ直していた。こんな芸ができる日本人はもはや彼らと建築職人ぐらいだろう。


⚫︎日が暮れると辺りは真っ暗。看板の灯りを頼りにやっと辿り着いた。

明くる朝、甲府のビジネスホテルのシングルルームの3点ユニット(風呂・洗面・トイレ)で用を足す前に便座に腰掛けると突然、鉄錆臭+石油臭+硫黄臭のとてもよい香りが鼻をつく。ビジネスホテルには温泉は無いのにどうして。。。

あたりまえのことだが昨晩、カップにふた口。口から入ったもが体内を巡り、その濃度を保持したまま出るべきところから出てきたのである。このガスはなんとも忘れることができない素晴らしい香りで二度おいしい遊亀温泉あった。



湯村温泉共同浴場

◉山梨県甲府市湯村

2月の寒空の日曜日の夕刻、講師活動終了後さて活動開始である。ネットサイトの情報を頼りに今夜は歴史ある温泉郷「湯村温泉」の共同浴場探訪である。昭和の雰囲気が残る名湯。。。こんなキャッチコピーで紹介される温泉街は時代に取り残された閑散とした温泉街であることは容易に想像できる。しかし、怖いもの見たさである。40代も半ばを過ぎたにもかかわらず相変わらずの性格だ。

情報では湯村の共同浴場は一ヶ所のみで夜9時までの営業だ。路線バスの終バスは既に完了し(日曜日の甲府駅発着の終バスはおそろしく早い)途方に暮れてビジネスホテルのチェックインを済ませると、なんと自転車を無料で貸し出しているとのこと。これは大変ありがたい。ホテル入口に無造作に置かれた自転車は計2台。早い者勝ちで予約は受け付けていない。今時、予約を受け付けていないのは10年以上通っている戸塚の床屋さんとこのビジネスホテルのレンタサイクルか。自転車は何れもママチャリだが、これほどママチャリが有り難く感じたことはない。急いでチェックインを済ませ部屋で着替えること僅か数分。特別急ぐ理由はなにもないのだが、もし、万が一にもその間に他の客に自転車を取られてしまわないか。。。という気持ちがはたらいたのだ。我ながら温泉にかける情熱には熱いものがあるなと再認識した。

甲府駅前より自転車でようやく共同浴場「鷲温泉」にたどり着いたのは夜の7時過ぎ。道路街灯の明かりではっきり分からないが、どうやら建物内の電灯が灯っていないようだ。もしや数分のちがいで夜の7時に閉店してしまったか。これは悔やんでも悔やみきれない。仕方なく明日の甲府界隈探索の目的地の一つに加えるしかないと考えながら建物に近づくと、この建物は「過去の遺産」であると看板が掲げられている。時の流れには逆らえない。すでに営業を止めてしまっているようだ。非常に残念だが仕方ない。。。さて今夜のこのあとのことを考えるとのんびりしてはいられない。旧共同浴場の建物の写真も撮ることもなく次の行き先、夜も営業している近場の温泉銭湯を探すことにし湯村をあとにした。

⚫︎甲府駅前より自転車で15分。レトロな温泉街入口のネオンに期待が募り思わずママチャリと記念撮影。客待ちのタクシーが目前に停車していてシャッターを切るのを少しためらった46歳の冬。